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医食同源 ~ある血液内科医のブログ~

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「コロナ、お前すげーわ」

2021-01-15

「コロナ、お前すげーわ」

これは、南多摩病院の総合内科・膠原病内科医師である國松淳和先生が新型コロナウイルスの怖さを伝える記事で、SNSで話題となりnews zeroでも特集されていました。

 1月13日に首都圏の1都3県に加えて、大阪、兵庫、京都、愛知、岐阜、栃木、福岡の7府県を対象に緊急事態宣言が出されており、國松先生のおっしゃるコロナに関する5つのポイントを紹介したいと思います  


『潜伏期間がほどよく長い』

潜伏期間(ウイルスが体に侵入してから症状が出るまでの期間)は5日前後くらいが多く、発症する3~7日前にはすでにウイルスの侵入が完成しています。「リスク行動 → 即日・翌日とかにすぐ発症」であれば気をつける人も多いのですが、3~7日間はまだ元気にしていたということになると、予防は難しいかもしれません  


『最初はまさしく“ただのかぜ”にしかみえない』

初期症状が“ただのかぜ”にしかみえないことが多く、症状が軽いために、患者さんの多くは休息したり出勤・登校を控えることなく本来すべきことをしてしまいます。こうして、知らず知らずのうちにウイルスは拡がっていくのです  


『全員が重症化するわけではない』

「新型コロナ感染 → ほぼ全員が重症化・9割が死亡」というウイルスであれば、厳格な隔離と封鎖により鎮圧を図ります。しかしながら、2020年12月16日時点での統計によれば、死亡率は60代で1.4%、70代で4.8%、80代以上で12.0%にとどまっています。30代以下の死亡数が極めて低いことから、日頃元気に過ごしている世代ほど「特にとんでもなく恐ろしいウイルス」とは考えないかもしれないのです。多くの人は大丈夫にさせておいて、ロシアンルーレット的に重症化させ、そして重症化した人を確実に集中治療室に追いやり、結果として重く医療を圧迫してくるきわめて狡猾なウイルスなのです  


『高齢になればなるほど死亡率が高い』

若年者の死亡率が低いことから、若い元気な人を運び屋に仕立て上げ拡がります  


『多くの人の、“命”ではなく“距離や会話”を奪うウイルス』

「飛沫」を介して感染しやすいことがわかっており、人々からコミュニケーションの機会を奪い、行動そのものも制限してしまいます。特に、マスクを外さざるを得ない食事の場が注目され、「会食に行くのを避けろ」「行ってもあまりしゃべるな」「大人数はやめろ」といったお願いがされている現状です  


以上の5点が、國松先生が「すげーわ」とおっしゃっているポイントです。

 長く続く緊張状態のため,“緩み”が心配されているこの頃です。

 これまでの努力を無駄にしないためにも、社会一体となりこのウイルスに打ち勝ちましょう  


  安藤 健明(血液内科部長 兼 総合内科部長)

 

 


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